じゅん矯正歯科クリニックの
じゅんじゅんです♪
先日、小学5年生の女の子が
お母さんと一緒に
矯正相談に来られました。
いちばん気になるところは
上の前歯の前突感、
いわゆる出っ歯です。
前歯を下げるためには
奥歯のかみ合わせも
整える必要があること、
矯正治療の最終的なゴールは
すべての歯がガチッと
かみ合うように仕上げること、
今はまだ永久歯と乳歯が混在していて
12歳臼歯も生えていないので、
歯を1本1本コントロールするというより
アゴや成長にアプローチするような
治療をしていくこと、…
などを説明していました。
するとお母さん
「先生、先程から
すべての歯をガチッと…と
おっしゃいますが、
主人とも話してるんですが、
私たち、うちの子を別に
芸能人にしたいわけではないので
見た目がそこそこ良くなれば、
と思っているんです。
この上の前歯だけが引っ込めば
それで十分なんです」と
おっしゃいます。
そうですよね。
確かにそうおっしゃる
患者さんや親御さんは多いです。
「別に芸能人じゃないんだから
そんなに完璧にならなくても…」
よく皆さん、そうおっしゃいます。
でも、
上の前歯が出ているというのは
症状のうちの氷山の一角で、
それを治そうと思ったら
前歯を引っ込めるための
スペースが必要ですし、
奥歯のかみ合わせのずれも
改善させる必要があるんです。
また、
「そこそこ」に気になるところだけ
とりあえずの治療をしても
それはなかなか安定せず、
将来、後悔を残す原因になります。
患者さんはそんな専門的なことは
分からないから、
もっと患者さんの要求を
そのまま受け入れた方がいいよ、と
アドバイスされることもあるのですが(苦笑)、
やはりプロとしては
「そこそこ」は目指せません…
だって、
患者さんが将来後悔することは
容易に予測できますから…
この患者さんとお母さんにも
なぜ歯をガチッとかみ合わせることを
目標にするか、
ということを説明したところ、
納得していただけました。
やっぱり矯正治療に
「そこそこ」はないのですよ。