じゅん矯正歯科クリニックのじゅんじゅんです。
先日当院に、アメリカで開始した矯正治療の継続を希望される患者さんが来られました。
治療の引き継ぎに伴い、アメリカでの費用を伺ったところ、
大学病院で若い研修医に治療してもらったので、少し低額だったとのこと。
もちろん、そばで経験のある指導的立場の先生がしっかり監督しながらですが、
実際に治療するのは若い先生だったそうです。
この話は以前に聞いたことがあったので、
今回患者さんのお話をうかがって、やっぱりそうなのかと思いました。
アメリカは実に合理的な国なので、
若い研修医に治療してもらうと低額ですみますが、
逆に教授クラスに診てもらおうとするとかなり高額になるんだとか。
ドクターの経験や技術によって治療費も変動するということです。
お金のない人はいい治療を受けられないのか、という批判も聞こえてきそうですが、
若い研修医を育てるという意味ではとてもいいシステムではないかと思います。
私が大学にいた頃はまだ今よりずいぶんよくて、
6年生のときには患者さんを実際に教官の指導のもと、
治療することができました。
(今はこの学生の診療室は廃止されて、国家試験を合格しないと
患者さんの診療をすることができません。)
当時は将来の歯科医師を育てる、ということに協力してくれる
寛容な患者さんが多かったのかもしれません。
最近こんな本を読みました。
- 池上彰の政治の学校 (朝日新書)/朝日新聞出版
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池上彰さんの解説はとても分かりやすくて、
世界情勢や政治の話など
「こんなの今さら聞けない( ̄_ ̄ i)」っていうようなことを
よく教えていただいています。
(もちろん本で、ですが。笑)
この本も今の日本の政治の仕組みについて
すごく分かりやすく解説されていました。
その中で
「アメリカは大統領候補を1年かけて政治家に育てていく」
ということが書かれていました。
それに対して日本では
人気を集めた素人がある日突然政治家になってしまうことがある、
とも書かれていました。
確かにそうですよね。
政治家に限らず、日本には
プロフェッショナルを育てる仕組みが培われてないかもしれません。
自分に関わるものはすでにプロとしての経験が豊富な人にしてもらいたい
と願うのは誰にでもある欲求ですが、
どんなプロでも最初から経験豊富なわけではない…ということを考えると、
プロを育てる土壌づくりをしていくことは
将来結局は回りまわって、私自身のためになるような気がします。