週末からの雨が今日も続いて、肌寒さが一段と強い1日となりました。
風邪を引かないように手洗いとうがいは日頃から徹底していますが、これからは風邪引きさんが多くなる季節ですね。
体調を壊すと普段の健康のありがたみが本当に身に染みて、「こんなにしんどい思いをするのはもう嫌だから、良くなったらちゃんと健康管理しよう」とか「夜更かしや無理は止めよう」とか、不摂生な日常を改めるよう心に誓うのですが、実際に調子が良くなるとまた健康を顧みるこをを忘れ、ついつい無理を重ねてしまいます。
それくらい健康な時に健康であることを感じるのは難しいものです。
ただし、歯や歯並びに関していえば、これとは逆のことが言えるのではないかしら、と患者さんを診ているとよく思います。
矯正歯科相談に来られる患者さんの中には、上下の前歯が全くあたらない「開咬」というかみ合わせのせいで、前歯で食物がかみ切れない状態になっている方がいらっしゃいます。
生えたての永久歯の前歯は先がギザギザしていますが、生えてしばらく使っているとそのギザギザがすり減って、前歯の先がまっすぐになってきます。
しかし前述のように前歯が全くあたらない咬み合わせの人の前歯の先にはギザギザが残っていることが多く見受けられます。
明らかに、全く前歯を全く使えていないことが分かります。
先日もそういう状態の方がいらっしゃったので、「前歯でパスタやラーメンを噛み切れないでしょう?」と尋ねると、「ずっとこういう状態で、これが普通だと思っているから不自由を感じたことがない」「食べ物は横の方の歯で噛み切っているから大丈夫」とのことでした。
確かに私も矯正歯科治療を受ける前、出っ歯のせいでリラックスしていると口がポカンと開いてついつい口呼吸になってしまうことや、でこぼこした歯並びのせいでいつも歯肉が腫れて歯磨きの度に出血してしまうことさえごくごく普通のことだと思っていました。
それと同じように、まだ治療を受けていない患者さんに、きれいな歯並びやよいかみ合わせになったときに健康が増進することや食事の時の食べ方が美しくなること、さらには笑顔がますます素敵になることを想像していただくのは難しいことなのかもしれません。
それでも矯正歯科治療を受けることがとても価値あることだと感じていただけるように、これからももっと丁寧な説明や工夫を心掛けていきたいと思っています。
そんな中、初めて矯正装置が付いた患者さんへのパンフレットを、歯科衛生士を中心としてスタッフが力を合わせて作ってくれました。
これまでは市販のプリントをコピーして使っていたのですが、当院の患者さんに合わせて作ってくれました。
これからも少しずつバージョンアップして、患者さんに安心して治療を受けていただけるよう、工夫を重ねていきたいと思います。