歯並びについて悩んだり、矯正歯科治療に興味があったりする方は多いと思いますが、実際治療を開始するにはいくつか超えなくてはいけないハードルがあります。
その1つに費用が挙げられることも少なくありません。
おそらくたくさんの方が「矯正歯科治療=治療費が高い」というイメージをお持ちだと思います。
ではなぜ矯正歯科治療は高いのでしょう?
その理由としてまず、矯正歯科治療が保険適用外であることが挙げられます。
よく矯正歯科治療は美容目的の見た目の治療だから保険がきかないのだと言われることがありますが、おそらくすべての矯正歯科医は矯正歯科治療を単なる見た目の治療だとは思っていないでしょうし、私もその一人です。
ではなぜ矯正歯科治療は保険適用外なのでしょうか?
自分なりにまず現在の日本の保険制度について考えてみました。
現在の日本の健康保険は疾病を治す治療には手厚く適用されますが、予防目的の診療には必ずしもそうではありません。つまり悪いところを治して健康な状態まで戻すのには保険がききますが、将来も健康な状態を維持できるように、また健康な状態をもっと向上させるように自分の身体に投資をすることにはなかなか保険がきかないのです。
矯正歯科治療は歯並びや咬み合わせを整えることによって、歯磨きやお手入れをしやすくしたり、歯にかかる力や方向を調整したりして、虫歯や歯周病などによって歯が必要以上にダメージを受けることを防ぎます。
すなわち歯が長持ちするような環境づくりをする予防治療なのです。
現在日本では虫歯や歯周病になっても、保険で良質な治療を受けることができます。
一方アメリカのような国民皆保険でない国では、虫歯や歯周病の治療には莫大な費用が掛かるため、歯に対する予防意識が高いと言われています。
さらには矯正歯科治療に対する意識も高く、親たちは子どもたちに塾や習い事にかける費用を我慢させてでも矯正歯科治療を受けさせるそうです。
日本でもいずれ歯や健康に対する予防意識が高まり、予防歯科への保険適用範囲が広がり、国民へもきれいな歯並びやよい咬み合わせがどれだけ価値あるものかが十分に浸透すれば、もしかしたら矯正歯科治療が保険適用になる日が来るのかもしれませんね。
そんな日が来ることを願って、今年も一人でも多くの患者さんが歯並びのコンプレックスを自信に変えて心から笑顔になれるよう、矯正歯科治療の向上に勤しみたいと思います。
さてもうすぐクリスマス!
クリニックに置いている歯ブラシもパッケージがクリスマス仕様になっています(^^♪
一時期の「クリスマスはカップルと過ごすもの」という風潮が少し変わって、最近はクリスマスを家族と過ごす人が増えているそうですね。
毎日寒いので、どうぞ暖かくしてお過ごし下さいね(^_-)-☆