じゅん矯正歯科クリニックのある大阪・本町はオフィス街なので、就職活動の時期になるとリクルート姿の学生さんを多く見かけます。
当院にも就職活動中の患者さんがいて、普段はカジュアル出で立ちなのにリクルートスーツで来院したりすると、「ああもうそんな学年になったんだ」と患者さんの成長を微笑ましく感じたりもします。
また就職活動を前に学生さんが、矯正歯科治療を希望して相談に来られることがあります。
そういった患者さんがしばしば心配するのは、就職活動において矯正装置が見えることが面接官に与える第一印象を悪くしないかということです。
患者さんには、最近は日本でも矯正治療についてずいぶん認知されてきて、矯正装置を着けている=自分を高める努力をしていると理解してもらえることが多いので、あまり気にする必要はないのでは?と説明をしていますが、実際のところはどうなのでしょう?
以前NHKのある番組で、これから就職活動を行う学生さんと採用活動を行う企業の人事担当者が多数出演し、学生さんの企業面接に関する素朴な疑問や不安を、実際面接を行う人事担当者にぶつけるという企画をやっていました。
参加していた学生さんからは「リクルートスーツは黒じゃないとダメですか?」とか「女性のパンツスーツは印象悪いですか?」とか「面接で緊張していたら合否の判定に悪影響を与えますか?」などの質問が出され、いかに就活生たちが面接で人事担当者に与える第一印象を気にしているかということがとてもよく伝わってきました。
こういった学生さんたちが「矯正装置が就職活動に影響するのでは?」と心配するのも仕方ないのかもしれませんね。
では実際面接を行う人事担当者はどのように回答したでしょうか?
学生さんたちの心配をよそに人事担当者のほとんどが「全然気にしない」と即答しており、おそらく矯正装置についても面接官は「全然気にしない」んだろうなあと推測できました。
とはいえ日本では、まだ一部の業種(例えば、テレビアナウンサーやタレント、航空会社の客室乗務員)で見える矯正装置を着けることを良しとしていないのも事実です。
矯正歯科材料のメーカーによれば、同じ唇側に着ける矯正装置でも、日本では歯の色に似た目立たないものがよく売れるのに対し、アメリカや中国、タイやシンガポールなどの海外ではそういった目立たないものは人気がなく、メタルの目立つものが主流なのだとか。
こういったことの背景には日本の文化や美意識が大きく影響しているため、一朝一夕に変わることではないのかもしれません。
それでも徐々に矯正装置を着けること、歯を見せて大きく笑うことへのためらいが少しずつ消えて、矯正装置を着けること、そして定期的に歯科へ通うことがもっともっと当たり前の世の中になっていけばいいなと思います。
写真はゴールデンウイークに行った万博記念公園で撮った太陽の塔。
ゴールデンウイークからもう1か月も経つんですね~。
6月も気持ち新たに頑張ります♪