当院では開院当初から毎月、来院して下さる患者さんに向けてクリニック新聞を発行しています。
その中に、私が気になる著名人の名言を紹介しながら、私が感じたことを徒然に書いている「今月の一言」というコーナーがあります。
今年からこのブログでも紹介していきますので、よかったらご一読下さい。
さて今回の一言は僧侶の宮城 しずかさんの言葉です。
なにごともなく、あたりまえのこととしている日々の生活の背後に無数の人がいる。
私が一つのことを成し遂げられるということの背後には、無数の人がおられる。
4月から進学や就職で一人暮らしを始めた方も多いことと思います。
私は大学入学を機に親元を離れ一人暮らしを始めたのですが、その頃はまだまだ子供で、生活にいくらかかるのか、そのお金はどうやって生み出されるのか…
そういうお金に関することが全く分かっていませんでした。
学費や生活費は両親が仕送りしてくれていたわけですが、当時はそれに対して大した感謝も示さず、ついつい無駄遣いをして追加の仕送りをねだる私。
いつだったか母に「あんたはお父さんとお母さんのことを打ち出の小槌だと思ってるでしょ!」とため息をつかれたことを思い出します。
私が大学1年の時に兄が大学4年、しかも兄も一人暮らしをしていたので、1年間とはいえダブルで学費と生活費を仕送りしていたことになります。
それがどんなに大変なことだったか、身に沁みるように理解できたのは自分自身が働いてお給料をもらえるようになってからでした。
今こうして日々生活ができているのも、多くの人に支えられているからこそです。
朝アラームが時間通りに鳴り響くのも、早朝から新聞で世界のニュースを読めるのも、
コンビニに行けばいつでも美味しいコーヒーが飲めるのも、毎日時間通り出勤できるのも、
誰かが人知れず活躍して私たちの生活を支えてくれているからなんですよね。
自分の目に見えないところで活躍している人を想像して思いを馳せるのには、
私が子供の時には想像できなかった親の苦労が身に沁みるようになるまでずいぶん時間がかかったように
それなりの時間や経験が必要なのかもしれません。
でも、誰かが誰かの役に立っていることを忘れずに感謝し合えれば、この世の中はもっと生きやすくなるのになあ…と思いつつ、
ついついそんな感謝の気持ちを忘れてしまって、反省する毎日ですorz