子供の矯正について
ちょうど私が歯科医師になった年、1995年(平成7年)に学校保険法の一部が改正され、不正咬合と顎(がく)関節のチェック項目が新たに加わり、保護者の方の注意を促すことになりました。
そのため、以前よりは歯並びについて関心を持つ親御さんが増えたように思います。
歯の矯正っていつから始めたらいいの?
さて、「矯正っていつから始めたらいいの?」とよく聞かれます。
矯正治療は大人になってもできますが、もちろん、早く始めたらそれだけメリットもあります。
矯正治療のゴールは上下の第二大臼歯(12歳臼歯)までの永久歯を、がっちり歯車の歯が咬み合うようにしっかりと咬み合わせを作ることです。
そのため、本格的な治療(1本1本の歯にブラケットという装置をつけて全体の咬み合わせを治す治療)はすべての歯が生えそろってから、またそのタイミングを見計らって始めます。
なので、早く治療を始めても極端に早く治療が終わることはありません。(もちろん、一部の歯のみを並べるような治療ではその限りではありません。)
早く始めるメリットは?
早く始めても遅く始めても、終わる時期が一緒なんだったら、もうちょっと見送ろうかしら…と思った方、実はそれは大きな間違いです。確かに治療が終わる時期を大きく短縮させることはできませんが、成長の旺盛な時期に顎の骨にアプローチしたり、奥歯のずれを治したりすることで、抜歯の有無を含めた治療方法の選択肢が広がる、本格的な治療の期間を短縮できるなど、いろんなメリットがあります。
また、子供の頃から矯正治療を始め、定期的に歯科医院に通う習慣をつけると、自分の歯に関する意識が高まり、大人になってもその意識が持続するというメリットも。何より、若いうちに歯並びがきれいになることは、本人にとって大きなメリットです。
お子さんの歯並びや歯に関して何か気になることがあったら、早めに相談されることをおススメします♪早く治療を始めるメリットは分かったけど、永久歯が生えそろうまでずっと装置がついたりするのはちょっと…という方。確かにそうですよね。装置がついていると歯みがきもしにくくなるし、虫歯にならないか心配…というお気持ち、よく分かります。
治療を早く始めても、治療がずーっとひっきりなしに続くわけではありません。治療の効果や経過を観ながら、装置を使う必要のない時にはお休みをしながら成長による変化を観察していきます。
矯正治療はお話しすることから始まります
矯正治療は患者さんが大人であっても子どもであっても、患者さん自身が主人公の治療です。
患者さん自身が十分納得し、協力してくれて初めて治療全体がうまくいきます。
だから、治療の全段階を通じて、患者さんとは十分お話をして治療の進行を決めていきます。
矯正治療はまずお話しすることから始まります。何か気になること、心配なことがあったらいつでもご相談ください。
じゅん矯正歯科クリニックは大阪市中央区本町という場所柄、成人の方もよく来られます。大人になってから治療を始めても決して遅くないし、それなりのメリットもあります。(私も大人になってから矯正治療を始めました。)
しかし、もっと早く矯正治療を受けていたら…と思うことも少なくありません。 だからこそ、気になったら早めの相談をおすすめします。